COLUMN

シガツノコト’23

四月にあったことを思い出そうとカレンダーを見返す。すると予定が何もない日が数日しかない。
今年の初め、自分の人生はこれからどうなっていくのだろうかとダラダラ思案していた日々を思い返すと信じられない変化だ。

映画『生きる』を見た。黒澤明監督の『生きる』は観ていない。今回観に行く決め手になったのはビル・ナイが出ていたからだ。
僕は『アバウト・タイム』という映画が大好きで、そこにビル・ナイがお父さん役として出演していた。最高のお父さん役だ。何回観ても泣いてしまう。

ビルは孤独で寡黙な役人を演じていた。そんな彼が余命宣告されるところからドラマが動き始める。

とても良い映画だった。泣いた。ビルの演技はとてもとても良い意味で不思議だった。
そこにいるのはビルではなく、孤独な役人なのに、明らかにビルの人生が乗っかっていた。だからビル・ナイが演じていることに意味が出ていた。

今、僕は自分自身の人生を生きていて、だから今の自分は自分の人生を背負っている。嘘ひとつなくリアルな自分。

じゃあ、このリアルな自分が役に乗っかるという状態は他者から一体どのように見えるのだろうか。

どこで繋がったのかは分からないけど、自分の脳みその中で“色気”という言葉と繋がった。

自分の人生を役に乗っけようとしても乗っかるわけがない。

何もしない。ただいる。それをどこまで徹底できるのか。いや、徹底とかじゃないのか。風に身を任せるように、そこで揺れている。それを見せるとかじゃなく。

色気ってすぐにセクシーという言葉と結びつけたくなるけど、そうじゃないんだなあ。

その人の人生から漂ってくる重厚な香りのようなものが色気なのかもしれない。

1日1日を大切に生きることがより大事になってくる感じがありますね。

『生きる』観てよかったです。

なんとなくもう1トピックくらい何か書きたかったけど、数日粘っても書くことが出てこなかったので今月はこんなもんで。とか書きつつ、来月もこんなもんだよ。

そんなこんななシガツノコト。

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP